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積ん読その15『ひたすら歩いた 沖縄みちばた紀行』 [読書不可侵条約系]


ひたすら歩いた沖縄みちばた紀行

ひたすら歩いた沖縄みちばた紀行




「開発のうねりが届かない、昔ながらの沖縄があるかもしれない。あってほしい」という筆者の思いから、歩き旅が始まる。本書を含め何冊も著書をだしている筆者は沖縄旅行のベテランで、ウチナーンチュ自身ですら車で通り過ぎるだけの風景、気にも止めない街角、意外な面白みにあふれた人との出会いを見つけ出していくところはやはり筆者らしさがにじみ出ていて、とても面白い。

辺野古を訪ねる話では、「イタリアンレストラン」という食堂に入ったエピソードが書かれている。実はつい先日、私も辺野古の街を訪れてみた時に、食事の場所が見つからずようやく見つけた1軒の食堂がこの「イタリアンレストラン」だった。入ってみると、イタリアンのはずなのに、和食や洋食メニューばかり。妙な店だなと思ったのだが、この本を読んで疑問が氷解した。筆者が店の奥さんに聞いたところ、イタリア料理を出すお店ではなく、40年前に「オシャレなイメージでつけた店名」だそうだ。

レンタカーで有名どころをまわるだけの旅人、国際通りのような俗っぽさや天久新都心のような平板さにガックリきてしまった旅人、沖縄らしさをもう一度考えてみたいウチナーンチュにもおすすめの1冊。
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積ん読その14 『逆転ーアメリカ支配下・沖縄の陪審裁判ー』 [読書不可侵条約系]


逆転―アメリカ支配下・沖縄の陪審裁判 (岩波現代文庫)

逆転―アメリカ支配下・沖縄の陪審裁判 (岩波現代文庫)

  • 作者: 伊佐 千尋
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2001/10
  • メディア: 文庫




本土復帰前の沖縄でのある裁判を舞台にした法廷ノンフィクション小説、もしくは小説風ノンフィクション。訴訟記録が完全ではないため一部創作も含まれているが、実話である(初出は1978年)。第9回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞している(初版では全て実名表記だが、被告人のうち1人がプライバシー侵害で訴えたため、現在では当該人物に仮名が使われている)。

 1964年のある夜、事件は起きた。2人の米兵が殺傷され、容疑者として4人の沖縄青年が逮捕された。米軍と取引する貿易会社社長の伊礼仁(主人公=筆者)は裁判所から1通の召喚状を受け取る。陪審員に選ばれた彼は、裁判での証人や証拠、供述調書の不可解な謎や矛盾を通して、被告人である4人が有罪であるとの検察側の主張に疑問を持つ。しかし、当時の米軍統治下の沖縄では、そもそも米兵に危害が加えられること自体が大問題であり、沖縄人に偏見を持ち占領者意識丸出しの米人も多い。陪審評議の場でも、ただでさえ米人8人に沖縄人3人と不利なのに、被告人無罪を主張するのは伊礼ただひとり。絶望的に孤独な状況の中で、果たして陪審評議を無罪に持ち込むことができるのか。強固な「クルーアクション」論、「くるせー」の解釈、豊富な検察側証拠、ハング・ジューリー(評議行き詰まり)の危機など、9日間の裁判と3昼夜にわたる陪審評議の模様が、スリリングに描かれている。また、主人公の会社に対する米民政府からの理不尽な追徴金を始めとした、復帰前沖縄社会のアメリカ統治の一端を垣間見させるエピソードも多く大変興味深いものがある。

 この作品を沖縄版「12人の怒れる男」というのは言い過ぎか。まあ個人的には、ほんとに筆者自身がこんなに冷静沈着に他の陪審員を上手に説得できたのかどうかは失礼ながら少し疑問なんですがw
しかしここ(http://www.jdla.jp/houmin/2007_07/07.html)を読むと、筆者はかなり異色の人物であることがわかる。そうとう有能な人物なのだろう。
 それはともかく、戦前日本でも実施されその後は行われていない陪審制度の様子が詳細に描かれ、現在導入が進められている裁判員制度を考える上でも参考になる。沖縄人としては、既に古典的ともいえるこの作品を今まで知らなかったことが残念。





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積ん読その13  『おい、小池! 全国指名手配犯リスト付き未解決事件ファイル』 [読書不可侵条約系]

 これはもうタイトルそのものにヤラレました。あちこちに貼られている指名手配ポスターで有名な「おい、小池!」ですよ。かなりインパクトあります。しかし本の内容は、あの指名手配された小池さんについての詳細なルポルタージュかと思いきや、サブタイトルにあるように近年の様々な未解決事件とその指名手配犯を紹介するもの。小池さんも、あくまでその中の一事例に過ぎません。なのにタイトルに使うのは反則じゃないだろうか
読んでみると、未解決の事件ってけっこうありますね。「おい、小池!」さんのようにすでに容疑者が特定された事件はともかく、いまだ容疑者が特定されないままだいぶ時間が経つ事件などは今後の捜査がうまく進むのかどうか、気になるところだ。



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積ん読その12『反☆進化論講座 空飛ぶスパゲッティ・モンスターの福音書』 [読書不可侵条約系]

アメリカでは、ID(インテリジェント・デザイン)説がかなりの勢いを持っているようだ。ID説とは、生物の複雑さは進化論では説明できず、なんらかの「知的存在」がデザインしたとする説である。それがキリスト教の神であるともないとも明確にはせず、あくまで科学的仮説なのだから、進化論と同様に公教育で教えるべきだ、と主張して教育委員会等に働きかけている。日本では全然なじみがないが、例えば某新聞社では、歴史教育と道徳教育の観点からIDを好意的に取り上げた記事を書いていた。

この本は、ID説と同様な論法・実証的証拠で、実はそのデザイナーこそ、空飛ぶスパゲッティ・モンスターであることを示し、その可能性は否定できないのだから進化論やID説と同様に公教育で教えられるべきだと主張する預言者によって編まれた福音書だ。

空飛ぶスパゲッティ・モンスター教(略してスパモン教)は独創的だ。その教義によれば、「選ばれし民」は海賊であり、天国にはビールが噴き出す火山とストリッパー工場があるという。そして、祈りの言葉は「ラーメン」w このスパモン教の教えが歴史的にも科学的にも真理である実証的な証拠もある。例えばその一つだが、海賊の数と地球の平均気温の間には統計的に有意な反比例の法則があることがわかっているw(1800年代以降、海賊は減り続けているのに対して地球の平均気温はずっと上昇している)。納豆がダイエットに効くというようなアヤシイ科学とは根本的に違うのだw

読んでみて、それなりに笑える。それなりに、というのは、これがID説に対するパロディであるということがわかるからであり、おそらくID説推進派や教会による伝道の言説をそっくりまねて書かれているからだ。しかしやはりアメリカの現在情勢に詳しくなく、しかも宗教に無知な自分にとっては(笑うべきところなんだろうけど)笑えない記述が随所にあった。それに数学やら自然科学やらの知識もある程度ないと、この本を100%楽しむことは難しいかもしれない。けれど、そんな知識などなくても、おバカかつ知的なこの本を読めば、自分もなんとなくパスタファリアン(スパモン教信者)になりたくなるはずw

なお、「30日間お試しください。もしお気に召さなければ、必ず元の神様にお返しします」という返神保証もついている。さあ安心して、新たな「選択肢」に目を向けてみよう。何を選ぶか判断するのは自分なのだから。

ラーメン

追記(2007/2/23):ゲームで楽しくスパモン教!
遊び方はカンタン。マウスで創造主さまを操作し、クリックで道行く人々にヌードル触手を伸ばす。うまく当てたらその人はスパモン教に入信します。制限時間内にできるだけ多くの人をパスタファリアンにしよう。ただし、本を持った黒い服の人だけは避けましょう。遊び方自体はカンタンだが、なんかコツがあるのか、自分はうまく当てられず未だに入信者ゼロという情けない状況ですw
http://www.freeworldgroup.com/games2/gameindex/flyingspag.htm

反・進化論講座—空飛ぶスパゲッティ・モンスターの福音書

反・進化論講座—空飛ぶスパゲッティ・モンスターの福音書

  • 作者: ボビー ヘンダーソン
  • 出版社/メーカー: 築地書館
  • 発売日: 2006/11
  • メディア: 単行本


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写真集『沖縄の記憶 1953-1972』 [読書不可侵条約系]

沖縄の記憶 1953‐1972—オキナワ記録写真集

沖縄の記憶 1953‐1972—オキナワ記録写真集

  • 作者: 山田 實, 金城 棟永
  • 出版社/メーカー: 生活情報センター
  • 発売日: 2006/11
  • メディア: 大型本


 「風景」「働く」「暮らし・文化」「祈り・祭り」の4つのテーマごとに、50年代60年代あたりの古き沖縄の様子をとらえた写真集。私が生まれる一昔、二昔前の時代だ。撮影場所は那覇市内が多いが、南部や北部、八重山まで及んでいる(コザの写真がないのはちょっと残念)。国際通り近辺がかなり写っているが、当時の面影がいまだに残っているのがわかる。私の実家付近の写真もあり、親や祖父母が写っていないか思わず探してみたり。瓦屋根の家々が多い中で、走っている車はアメ車というのも、いかにも「オキナワ」らしい。カンプーを結った着物姿のおばぁたちが随所に登場、戦後の沖縄を支えたのはおばぁたちであることがよくわかる。沖縄といえば「平良とみのようなおばぁ」が代表として取り上げられるのも当然といえば当然か。当時の沖縄は、今では考えられないくらい貧しい状況だが、みんな生き生きしているように見える。それにしても、よくこれだけ県内各地の庶民の何気ない日常の暮らしを撮ったものだ。貴重な農村や漁村の風景も多い。政治的にも激動の時代ではあったが、そうした政治面だけではない、沖縄の日常風景をよく伝えている。

民謡でも「唐の世からヤマトの世、ヤマトの世からアメリカ世、ひるまさ変わたる くぬウチナー」と歌われたりするが、アメリカ世の時代にもたくましく生きていたウチナーンチュの暮らしの一端がかいま見える写真集である。近年、沖縄を旅する人もますます増えてきているが、戦争や基地、青い空青い海でもない、古き沖縄という過去への旅をしてみるのも一興かもしれない。


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積ん読その11『「玉砕総指揮官」の絵手紙』 [読書不可侵条約系]

「玉砕総指揮官」の絵手紙

「玉砕総指揮官」の絵手紙

 映画『硫黄島からの手紙』の原作ともいうべき本。硫黄島の指揮官だった栗林中将が、我が子に書き送ったたくさんの絵手紙をまとめている。若きアメリカでの留学時代と、戦地硫黄島からの手紙に分かれる。非常にユーモアがあり、絵も素人には思えないくらい味がある。字の読めない息子のために、自分が見聞きしたものごとを絵と文章で説明しているが、必ず自分自身もそこに描かれている。まるで紙芝居でお父さんの留学生活を見ているようで楽しい。
 個人的なことだが、私が小さい頃、父のスライド式映写機をたまに見せてもらうことがあった。父が昔ヨーロッパ旅行した際に撮った写真を見ながら、あれはなんという場所だ、ここではこんなことがあった、と色々話をしてもらうのが楽しみだった。栗林はそれと同じようなことを自分の息子にしてやっているつもりで絵手紙を書いていたのだと思うと、いっそう興味が湧いてくる。

個人的にいくつか印象に残った手紙を挙げると、

・「三輪車が大流行です」
こどもたちが三輪車で遊んでいると立ち止まってしばらく見ていたらしい。「太郎君もこうして 元気よく遊んでいるかと思って」
映画では、子供が戦車のおもちゃで遊んでいるのを栗林がじっと見つめるシーンがあったが、ここからヒントを得たのだろう。

・「パッツェーという子」
下宿のおばさんの姪のいたずら好きな女の子が邪魔しに来る。「ミスタークルバーシ ドゥフ ユー ライク ミー? ヴェリ マーチ? ザン ターロー?」(栗林さん、私のこと好き?とっても?太郎くんよりも?)と聞かれて四苦八苦している栗林の姿が目に浮かぶようで微笑ましい。

・「日本人の食事は贅沢なものさ」
将校や夫人たちと食事をしているのだが、彼らのおしゃべり好きに驚きながら、トウモロコシやジャガイモ、豆ばかり出てくるのに飽き飽きしている。
「まあ 日本ではもろこしを ご飯に食べないんですって?お芋ばかり食べるのは貧乏人ですって?ま、まあ随分御じょうだんが上手になりましたね・・・(御父さんのいうたことをじょうだんだと思ている)」
というくだりは、日米の食文化の違いをユーモラスに紹介するエピソードになっていて、思わずクスリとさせられる。しかしこうした文化ギャップが「日本が戦時中の連合軍捕虜にゴボウを食べさせてBC級裁判で虐待だとして有罪になった例もある」ことを考えるとにわかに笑うのもどうだろう。・・・・・・・・・・とここまで書いて、この「ゴボウ食べさせて有罪」という話はそもそも本当なんだろうか?という疑問が急にふつふつとわいてきたのだが、それは「都市伝説の可能性が高い」と考察した興味深いサイトがあった。

・「ワシントンに帰ってきました」
しばらく滞在したバッファローを離れワシントンに戻ったことを知らせているが、バッファローで栗林がタクシーから帽子を振り、彼を見送る人々が手を振る絵が描かれている。下宿や近所のおばさん達が栗林の出発を惜しみ手を振っている。
「御父さんはそれ程 みんなに好かれました」

この本には栗林のたくさんの絵手紙が紹介されているが、私が個人的に一番泣けたのは、これだった。当時の日本では数少ない、アメリカ人たちと親交を深めた人物が、お互い殺し合わなければならなくなっていく悲劇を思うと不覚にも涙がこぼれる。映画では十分に描かれなかった栗林の人となりを知るには格好の一冊である。


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積ん読その10 『ローカルヒーロー大図鑑』 [読書不可侵条約系]

ローカルヒーロー大図鑑

ローカルヒーロー大図鑑

なかなか笑えます。北海道から沖縄まで、全国77組の「ご当地」戦隊が大集結!
なんか、ほりのぶゆきのマンガの「徳川15将軍が後楽園ゆうえんちに大集合!」ネタを思い出してしまった(家光や吉宗といった有名どころが子供たちに大人気なのに対して、マイナーな将軍が怪獣とかアメーバになっていて怖がられいじけているという時代劇+特撮ネタ)w

それにしても、こんなにローカルヒーローが続出しているとは知らなかった。いかにカネをかけずに地域振興や啓蒙活動をアピールできるかということで、自治体職員や地元商工会などがあれやこれやのローカルヒーローをせっせと創り出しているようですね。彼らヒーローの活躍の場が、その地域のイベントや祭りなどに限られていることが多いので、なかなかお目にかかれないのが残念だが。
「リサイクル戦隊 ワケルンジャー」「美化(クリーン)戦隊 エコレンジャー」「地域戦隊 カッセイカマン」「迷惑駐輪 ナクスンジャー」「らくがき戦隊 ケセルンジャー」などは、全国的にも使えそうだ。wikipediaでの「ローカルヒーロー」項目も全国のヒーローたちを網羅していて充実している。


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『野火』 [読書不可侵条約系]

野火

野火

なぜこの本を読む気になったのか?それは先日の「のび太と栗林兵団」のスレのやり取りで思わず笑ってしまったから。
*************************************************************
110 名前: 名無し三等兵 投稿日: 02/08/24 22:24 ID:KJ/Wlkdn
米軍が上陸して敗走中の山中、マラリヤ持ちの「のび太」はタロ芋を1個
与えられただけで野戦病院から追い出される。極限状態の人間の倫理と生への
渇望を描く文芸大作。

「野火」

111 名前: 名無し三等兵 投稿日: 02/08/24 22:28 ID:???
>>110
(・∀・)ワラタ!
**************************************************************

というのはもちろん冗談。

我々は時として非常に重要なことを自分でない者、むしろ外の者の眼によって教えられることがあると思う。中国人ジャーナリスト莫邦富(モーバンフ)氏が朝日新聞日曜版のコラムに書いていたのだが、小泉首相の靖国参拝問題で意見を伺いに来たジャーナリスト達に、氏が『野火』を読んだことがあるか聞いたら、誰一人として読んでいなかったという。さらに(ゼミの?)東大生にも聞いてみたところ、やはり誰も呼んだ者はいなかったそうな。別に東大生ではないが、そういえば私も読んだことがない。

ということで『野火』を読んだ。
敗色濃厚のフィリピン戦線、主人公の田村一等兵は肺病病みのため所属部隊を追い出され、持参した食糧が少ないゆえに野戦病院からも追い出される。その後、他の敗残兵たちとともにさまよい歩くが、草を食み、自分の血を吸うヒルをかじるような飢えた日々が続く。再会した安田、永松らが口にしていたのは「猿」の肉であった・・・

敵と戦うどころか、食糧漁りの毎日。そしてさらに状況が悪化してからは同じ友軍、人間を食べざるをえない、悲惨としかいいようがない状況である。主人公は、自らの右手で人肉を欲し、左手がそれを押しとどめた。限界状況の中で本能をおもむかせることを拒否させるもう一人の「自分」の存在。極限状況の中で人間性を失わないための最大の武器は「ネ申への信仰」のようなものなのだろうか。ひとりの兵隊として、ひとりの人間として、戦争に直面して受けた大きな傷。映画で話題の硫黄島でなくとも、我々日本人には、こうした「手紙」が届けられていたことを忘れるべきではない。

ところで、いくつか凄惨な場面が描写されているが(描写すらできぬと断念している場面もある)、読み手には映像も臭いもないわけであるから、恐らくその凄惨さの何分の一も伝わってはこないのかもしれない。映像的にはなんとか想像(あるいは映画などによって再現)できるのかもしれないが、現場の生々しさ、死臭は想像すらできない(もちろんしたくない)。ある評論家が、最近の一種のレトロブーム(昭和30年代の昔懐かしい風景など)に対して、「脱臭された映像部分だけを美化しすぎている」的な批判をしていたが、私も含め戦争を体験していない世代にとっては、戦場の悲惨さについてどこまで認識できるのだろうか、という点は今さらながら気になった。


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沖縄の島めぐり本 [読書不可侵条約系]

沖縄の島へ全部行ってみたサー

沖縄の島へ全部行ってみたサー

私は沖縄生まれだが、地元について知らないことはたくさんある。沖縄を離れて暮らしている身にとってはなおさらだ。そもそも、ひとくちに沖縄といっても、たくさんの島がある。自分が暮らし、あるいは訪れたことのある島はそのうちのいくつかに過ぎない。だから、自分が知らない地元のたくさんの島々の表情が知りたくなる。そこでこうした本を手に取ってみる。まず何より、沖縄の有人島全部を訪ねてみようという心意気に魅かれる。移動手段も、観光バスやタクシー、レンタカーではなく、徒歩や自転車や路線バス中心であるところが素晴らしい。免許を持っていないので運転はムリ、大きなバックパック背負って徒歩や自転車で移動するほどの体力もナシ、かといって高級リゾートで過ごすなどというゼイタクにも縁がない中途半端な姿勢の私なんかには、この本のような旅は非常に魅力的に思える。

沖縄は全国でも有数の観光県ではあるが、どの島でも過疎化であったり、観光地化と自然環境・町並みへの影響など、問題を抱えていたりする。そうした問題はほんの数日の駆け足の滞在ではあまりうかがい知ることは出来ない。観光地化されていない島々まで足を伸ばす旅の合間に、そうした島々の抱える問題が、ちらほらかいま見えてくるところも興味深い。また、旅を楽しみつつ、時折立ち止まっては自らの行動こそ島に悪影響を及ぼしているのではないかと振り返る、著者の旅人としての謙虚な姿勢にも好感を持った。どの島も2、3ページ程度の記述なので、なかには平板な描写で退屈に思えるところもあるにはあるが、「沖縄病」患者には一読に値する好著と思われる。


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積ん読 その9 [読書不可侵条約系]

小笠原 喜康『議論のウソ』(2005)講談社現代新書

議論のウソ

議論のウソ

非常に面白くかつ平易に書かれている。少年非行問題、ゲーム脳をめぐる議論、携帯電話心臓ペースメーカーへの影響問題、「ゆとり教育」論議の4つを取り上げて、世間で流布されている言説の「ウソ」を考える。決してその「ウソ」を声高に糾弾しようというのではなく、性急な判断を避けて冷静に立ち止まって情報を吟味することと、それに加えて判断を保留する「勇気」を持つべきだ、というのが本書のテーマである。

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